六甲タヌキを待つ銀のリングなどない

富士ヒルシルバーまであと47秒

最近読んだ本 20231215~20240229

最近少々活字離れ indifference engine 伊藤計劃 短編集。どれも刺激的で続きが読みたいと思ってしまう。知った時には夭逝されていることを知る作家さんはいつも寂しく感じる。隆慶一郎さんの時もそんな感じだった。円城塔の書く遺作の続きは気になる。 56ヘ…

最近読んだ本 20230801~0815

夏は今さら王の薪の呪いで読めてない。 世界で一番透きとおった物語 色んな意味でやられた…。透きとおってるわ…。

最近読んだ本 20230716~0731

新幹線は一番の読書時間。ビール代と思えば1冊など安いもの。 逆ソクラテス 伊坂幸太郎 新幹線に持ち込む本が無いので、一番売れてるので買う。伊坂幸太郎は初めて。小学生を主人公にした決めつけをひっくり返す連作。良き読後感。 思考のレッスン 丸谷才一 …

最近読んだ本 20230701~0715

雨降ったり、帰省したり、ひきこもったりすると読書は捗る。 まぁ暇つぶしだしな。 やる気が上がる8つのスイッチ ハイディ・グラント・ハルバーソン 本の話に書いた通り、あまり心に響かなかった。タヌキの性格的には回避重視なんだろうが、当然獲得の要素…

ネタが無いから本の話 冒険の書 Al時代のアンラーニング 孫泰蔵

アマゾンノンフィクション一位、ビジネス書界隈のブログとか、書店の平置きとかでちょっと気になっていた一冊。 「答えようとするな。むしろ問え」とAI時代の学びについての問いかけ。 「勉強する意味」を考え、「学び」について考え問う道筋を「冒険」に…

ネタがないから本の話 やる気が上がる8つのスイッチ ハイディ・グラント・ハルバーソン

いまいち期待はずれでした。 あくまでもタヌキの感じたネガ内容なので、この本好きな方は以下は読まないでね。 人をタイプ別で分けて各々のモチベーションを上げるためには的な宣伝だが、実質タイプ分けされるのは二つのフォーカス(獲得か回避)だけで、あ…

ネタがないから本の話 GRIT やり抜く力 アンジェラ・ダックワース

流行りものの自己啓発本。 期待してたほど心に染みなかった。 タヌキの主観でちょっとネガ内容なので、この本がいいと思った人は以下は読まないでください。 まぁ帯からやりすぎ、人生を変える最強・最速のメソッドって、才能や無くじっくりやったもんが勝つ…

ネタがないから本の話 1973年のピンボール 村上春樹

村上春樹の久々の新作が出たからと言うわけではないが、なんとなく。 ちょこちょこ村上春樹に手を出しているが、感性としては初期の方が好きなようだ。 三部作の二作目なので最後まで良くわからんかったが、サラッと読めるのはいつもの感じ。色々メタファー…

ネタが無いので本の話 ハーモニー 伊藤計劃

一気読み、とても面白かった。爽やかでどこか青臭いディストピアサスペンス? 虐殺器官の伊藤計劃の遺作。虐殺器官の後の世界の話だが、独立はしてる。 前作の混沌に覆われつつある世界の物語から、管理による安寧(停滞)に覆われた世界の物語。 ネタバレし…

ネタが無いから本の話 競馬の世界史 サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで 木村俊二

古代ローマ史の研究者の書いた競馬の本。ローマ史から始まっているが、近代競馬の始まりのイギリスでの競馬の起こりとサラブレッドの誕生から現代(2016年の本なのでオルフェの全盛期までですが) 三大始祖の話やら、エクリプスの話はちょっとは(ウマ娘で)…

ネタが無いから本の話 ローマ人の物語20 悪名高き皇帝たち[四] 塩野七生

ユリウスークラウディウス朝の最後です。ローマ帝国の歴史はまだまだ続くのですが、カエサルから始まり、アウグストゥスが確立しつないできた世襲によるローマ皇帝の時代が終わります。 4巻の主役は暴君ネロとローマ皇帝屈指の悪名を持つ4代皇帝ネロ。 ある…

ネタが無いから本の話 世界のエリートが学んでいる哲学・宗教の授業 佐藤優

佐藤優の宗教関係の本をまとめて借りる。 物事をなんとなく把握するためには同じジャンルの本を3冊ほどまとめて読めば、概要が見えると、以前なんかの本で読んで実践しているが、意外と使える。 ちなみに概要が見えてくると、少しは良書悪書の判別もでき始…

ネタがないから本の話 道化師の蝶 円城 塔

久々に自分の文学読み能力の低さを思い知らされる本でした。虐殺器官の後書きで気になり、芥川賞受賞作なんでちょっと読んでみようと手に取ったがタヌキには荷が重かった。 構造的過ぎてついていけない。頑張って最後まで読んだが理解がまだ追い付いてない。…

ネタがないので本の話 ローマ人の物語19 悪名高き皇帝たち三 塩野七生

悪名高き皇帝たち三人目はクラウディウス。体が弱く皇帝を排出してきたユリウス一門にも属さないので、後継者としての芽もなく歴史家として50年生きて来た彼でした。が、皇帝カリグラの暗殺により、アウグストゥスの血筋から突然担ぎ上げられます。 力もカリ…

ネタが無いけど本の話 ゼロからわかるキリスト教 佐藤 優

なんだかんだ良く読む元外務省のラスプーチン佐藤さんの本。 ちょっと国際政治論系は多作の影響か新鮮味を感じないときもありますが、宗教関係の本は作者の興味がそっち系なこともあり面白い。 が、この本はタイトルから予想できない新潮講座のマルクス講義…

ネタが無いから本の話 全図解 競馬ドリームブック 杉本清

監修に競馬実況の杉本清さんという関テレドリーム競馬な本。 2000年12月の本と言うだけあり、まだ世紀末覇王テイエムオペラオーの偉業が確定しておらず。スぺちゃん、グラスちゃんが引退直後という。 98最強世代の熱が冷めやらん時代の本。 ウマ娘のど真ん中…

ネタが無いから本の話 虐殺器官 伊藤計劃

タイトルは知ってて、アニメ化とかしたのも知ってるけど、内容は全く知らなかった。 重苦しくややこしい話のはずなんですがとてもサクサク読み進められる。 色々ネタバレなので筋は書かないが、終末的な話なのにとっても爽快な読後感。 とても面白かった。作…

ネタが無いから本の話 ビギナーズクラシックス中国の古典 貞観政要 湯浅邦弘 

頼朝も家康も好んだとか言う帝王学の古典(平安前期には日本に伝来していたので、一般教養だったのでしょうが)。 中国史上最も安定した時代と言われる唐代前期を成した唐の二代皇帝太宗と家臣達の問答集です。上司と部下の関係やら、組織の経営、人材の探し…

ネタが無いから本の話 ローマ人の物語18 悪名高き七生皇帝たち2 塩野七生

現代再評価され名君に格上げされたティベリウスですが、当時はカプリ島に隠遁し権力を持ち続けることからゴシップのネタになり皇帝伝(結構ゴシップよりの歴史書?)では青髭ジル・ド・レ(それもFateZEROの)ぐらいなサイコ野郎で記述されているのはひどい…

ネタが無いから本の話 ローマ人の物語17 悪名高き皇帝たち1 塩野七生

特に何の問題もないですが冬眠中でした。 書く習慣忘れそうです。 久々にローマ人の物語を読み始める。 ローマ帝国創世の時代は終わり、悪名高き2~5代皇帝の時代に移ります。 しかし、作者いうところの反語的表現で、いろいろ問題のある皇帝が続きますが…

ネタがないから本の話 第二図書係補佐 又吉直樹

バラエティをほぼ見ないタヌキとしてはピースの又吉はたまにNHK辺りで見る芸人さんで、あまりよく知らない感じ。 どっちかと言うと花火面白かったなと、作家さんとして認識。そんな又吉さんな書評系かな、と読んでみたが違うかった。 本の紹介は数行で、本に…

ネタがないから本の話 よみがえる天才8 森鴎外 海堂尊

娘さまから文化祭の展示の資料集めのミッションを受け文京区の鴎外記念館に行くまではあまり興味なく、よく知らなかった森鴎外。文ストの敵のボスなのも何でだろうか程度でした。 しかし資料集めだけに訪れた記念館で鴎外の生涯とその圧倒的な作業を見て、な…

ネタがないから本の話 勝負師の極意 武豊

また、競馬ネタかよ、と続きますが、意外にはじめて読んだ武さんの本。 週刊紙の競馬コラムのまとめですが、この方喋りは達者なのは知ってましたが、コラムも面白い。 ちょうど落馬事故からの低迷期からのキズナでの五度目のダービー戴冠ぐらいの時代なので…

ネタがないので本の話 ローマ人の物語16 パクスロマーナ(下)塩野七生

アウグストゥスも老境に差し掛かりましたが、血にこだわるが故か後継者に恵まれません。期待した孫達には先だたれ、家族の醜聞に苦しめられます。 北方のゲルマン人の蜂起、東方の離反など帝国を揺るがす事件も相次ぎますが、其に対して義理の息子ティベリウ…

ネタがないので本の話 鎌倉殿と執権北条氏 義時はいかに朝廷を乗り越えたか 坂井孝一

承久の乱の著者で、鎌倉殿の十三人の歴史考証の方です。 承久の乱は後鳥羽院視点に対して、北条氏してんで鎌倉幕府成立期を考察するのが本書の立ち位置だそうだ。あと源氏将軍断絶と言う源家の視点の一冊を交えて三部作なのだそうで。 まさに時政、義時視点…

ネタがないので本の話 馬を走らせる 小島太

小島太 元調教師の本。騎手としてはサクラチヨノオーやサクラバクシンオーなどの主戦で有名。2018年まで厩舎を運営し、サクラローレルやマンハッタンカフェがウマ娘になった管理馬だったりします。 調教師だけでなく、競馬に関わる人の仕事や矜持についての…

復活のネタがないので本の話 世界史としての日本史 半藤一利 出口治明

2016年の本だからもう6年前か。どちらも好きな作家?さんの対談。タイトルはこうだがほとんど近代史、それも昭和史なのは半藤さんだからか。 キーワードは・自尊史観と自虐史観は表裏一体・昭和以降の指導者は教養が欠けていた・近代以降はメディアの影響は…

ネタがないので本の話 ローマ人の物語15 パクスロマーナ(中)塩野七生

アウグストゥスの治世は続きます。都市計画、国境の確定、軍制の改革など、ローマ帝国の基礎となる施策が次々、目立たぬ様に行われます。しかし、病弱であったアウグストゥスより、盟友たち(アグリッパ、マエケナスなど)は無くなっていき。アウグストゥス…

ネタがないので本の話 ローマ人の物語14 パクスロマーナ(上)塩野七生

パクスロマーナ、ローマの平和の意です。 戦乱の時代が終わり、オクタヴィアヌスの統治が始まりました。アウグストゥス(神聖な尊敬されるもの)との尊称を送られ、権力の集中に着手していきます。 それもカエサルのような劇的な革命ではなく、目立たず抜け…

ネタが無いから本の話 ビブリオ古書堂の事件手帳2 栞子さんと謎めく日常 三上 延

ビブリア古書堂シリーズの二冊目。サクッと読めるのは良いが、一冊目に感じた謎解きの爽快感は少なめ。 古書蘊蓄ものとしては面白いのですが。 次巻に期待。