吉村貫一郎を探す旅は、斎藤一の物語から、続きます。
憧れと憎しみは表裏の関係。貫一郎の生きざまに憧憬を抱きながら、決して認めることが出来ない斎藤の叫びが悲しいです。
そして、旅は南部藩の人々に。
吉村の最後と、残された、いや、続いて行く人たちによって、南部藩の魂は紡がれていきます。
読後感がとても良い小説でした。
良いように、作者に泣かされるのは、ちょっと癪ですが、巧く、面白いとしか言えない。
批判は出来るのかも知れませんが(ちょっと貫一郎の神っぷりが…)
貫一郎に関わった人たちとの、とても満たされた時間を過ごせました。
…で、この語り部(記者)って何者?
と言うどーでも良い疑問だけ残るのでした。
ベストセラー嫌ったらアカンな。
オマケ
なんかデジャブ感あるなとおもってたら、物語構造とか、キャラ造形とか「永遠の零」と似てるんや。
そんで調べたら、パクリだかオマージュだか、一杯…。
オリジナルの方を後から読んで良かった…のだろう。(永遠の零のことはすっかり忘れてたので。)