最近何となくハマってる室町時代&清水克行の流れ。
室町時代の研究は、近年になって進んできて色々今までの(学校歴史での)常識が覆されてるのが、とても興味深いです。
15人の将軍の来歴と言うより、彼らをキーにして、その時代を今の学説で読みとくような内容。
また、この時代だけでなく騒動になる、将軍になれなかった兄弟たちにもせまります。(尊氏-直義のように補完しあう兄弟から、一生敵対する兄弟まで)
なかなかバラエティーです。
近年の学説を積極的に取り込んでおり、へえ~がとても多かったです。
勤皇思想が偏っていた時代に於いては、謀叛人(尊氏)に作られて、日本史上最大級の簒奪未遂者(義満)がいた幕府で、応仁の乱とか、何がなんやらな判りにくい大乱起こした時代は、戦国時代の前振り位しか捉えられず、文化(北山、東山)だけ考えとけ。
的な扱いだったようで…
その流れで研究も進まず、教科書的に南北朝、北山、東山…応仁の乱終わり!
ぐらいの印象でした。
しかし、紆余曲折あるものの15代も続いた室町時代は、なんと言うかカオス。
特に将軍家による完全支配の江戸時代と比べて乱れまくり。そのなかで、地方権力を持つ大名たちと、権威を使ってバランスしていこうとする足利将軍家は、キャラが立っている。
とても題材として面白いと思います。
もっと研究すすんで、世の中に広まったら大河のネタに困らないんちゃうかな。
現在の日本文化の源流も室町時代にあるらしいですが、やはりこの時代は面白いです。
ちょっと内容は硬めなので、好きな人限定かな。