六甲タヌキを待つ銀のリングなどない

富士ヒルシルバーまであと47秒

ネタが無いので本の話 二流の人 坂口安吾

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坂口安吾歴史小説。秀吉の軍師、黒田官兵衛の話。

知略、策略、軍略に優れた戦争マニアである官兵衛と、天下を狙う芸術家たる天下人たちを対比させ、天下への欲望を抱きながら、自分の能力を俯瞰してしまい、天下人への機能(軍師)の提供で終わる二流の人として描きます。

小田原攻め、朝鮮攻め、関ヶ原の3つの舞台での官兵衛と天下人たち。
明晰である故に自分の限界を覚り、飛び込まない。

戦国武将をステロタイプに描写したり、戯曲調であったり、軽快な読み口でしたが、二流以下の自分を省みてしまう、複雑な味わいでした。