六甲タヌキを待つ銀のリングなどない

富士ヒルシルバーまであと47秒

ネタが無いので本の話 南朝研究の最前線 ここまでわかった建武政権から後南朝まで 呉座勇一 編

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南朝は、現実を顧みない天皇親政であったため直ぐに瓦解した。
やら。
姦賊足利政権の北朝に対して正統て、臣下の忠義があった。
やら。
戦前の皇国史観に正負に囚われてしまい。研究の進んでいなかった南北朝期については、最近古文書研究の進展により、とてもホットな時代になってます。

しかし、敗退した政権である南朝についての研究は資料の乏しさからまだまだでふ有るものの、その中でも最新の研究成果を集めた本でした。

まぁ論文チックなのでハードルはたかいですが、太平記の呪縛から脱却してきた最新の南朝評はなかなか知らないことだらけで、面白かった。

武士を蔑ろにしたりは、しなかったとか。行政の刷新したわけではなく、必要なことについては鎌倉→建武→室町と連続性があったとか。
権力は移ったが、事務がたはそのまま残留したとか。

確かに短命の建武政権であったが、偏向した行政ではなかったとか(これは現代の方が急に偏向して失敗とか多いような)

マクロにみたら、不安定な時代に対応するための政治装置の実験のひとつの失敗例なのかもしれません。

研究もこれからの事柄が多く、まだまだ面白くなる時代かもしれません。
故にこの時代の創作は自由自在ですが陳腐化もしますね。(逃げ若はまさにこの時代。新九郎はもうちょい後ですね)
私本太平記で入った私はへぇ~の連続でした。

室町時代好きで無いとちょっと読みにくいかな。

 

しかし、表紙の後醍醐天皇像のデザインはともかく、対にする下方の騎馬像は現在では足利尊氏ではなく、尊氏の家宰の高諸直ちゅう説になってるんだがいいのだろうか?