ローマ人の特徴である解放性は、その土木事業にも現れます。
「全ての道はローマに通ず」と言われるローマの街道ですが、防衛を主眼とした場合、領域内に張り巡らしても新たな領域に向かってはどんどん延長したりはしません。当然、物流は敵の軍隊も平等であり、簡単に領域外から中央に侵入されてしまいます。
しかし、ローマ人は新たな都市を組み込んだら街道を伸ばし続けます。防衛よりも同化、発展を選びます。
しかし、この時代のローマは、ケルト人(中央ヨーロッパからの侵入)、サムニウム族、南部イタリアのギリシャ人都市と傭兵のピュロス王(ハンニバルをして同時代第2の将軍と言わしめた)との闘いに明け暮れ、その度に街道を使われて攻め込まれたりします。
ここでローマ人のもうひとつの特徴、屈辱を忘れず敗北しても必ず立て直し逆襲します。
惨敗を何度も喫しますが、それを糧に更なる改善を行い、勝利していきます。
そして解放的なローマ人ですが屈辱を与えた相手には容赦しません。
ローマ人恐るべし。
そして、イタリア全土をローマ化していきました。