最近活字離れ
帰省もあり久々に読んだりする
著者 薮本勝治
「正しい歴史」の衝突は今も正に起こっている普遍的な課題です。本書では、そもそも歴史とは過去の事実の羅列ではなく、事実同士が虚構すら交えて関係付けられ一定の意味を与えられストーリー性を付加され初めて歴史となる。とされています。
本書がテーマにしている吾妻鏡は、鎌倉時代の始まりから中期までの事績をしるした歴史書で古典でも良くでてきたし、ドラマ(鎌倉殿の13人が記憶に新しいか)ネタにもなる大著ですが、鎌倉幕府さらに北条得宗家の正当性を保証する構想で編纂され、大きな物語になっている。何度もフィクションの題材になるほど出来すぎに。
この本の主眼は捏造を掘り起こすのではなく、その編纂、虚構から編纂者の意図と、その構想した物語、時代を味わうことでした。
とても面白く読めただけではなく、この歴史を構想することは過去の話だけではなく、現代にも通じる普遍的なものも感じました。
天変地異、オカルト、露骨な悪役化は疑ってかかれ。
航空管制 知られざる最前線
著者 タワーマン
航空管制について軽く知ろうと読む。元管制官のブロガーさんらしい。よもやま話的かなと思ってたが、航空管制の流れを分かりやすく説明されており、素人がザックリ理解するにはとても良い本でした。