2016年の芥川賞
タイトルは一度聞いたら耳に残る感じなので、流石に知っていたが、メジャー苦手なので初読。
面白かった。主人公の異質な視点(感覚)に、感情移入ではなく、偏光レンズ越しに、普通と言われる世界の違和感を乾いた目線で見ている感覚。
次第に多分普通として過ごしている自身が多様性と最も遠い世界にいるのではと不安になる。
良い小説は複雑な感情を引き起こすと思いますが、淡々とした中に、なんとも言えない違和感と認めたくない共感を引き起こします。
解説にもハッピーエンドと取るかバッドエンドと取るかと書かれてますが、ある意味ハッピーじゃね?
と思う私の根っこはあちら側の人間なのかも。