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ネタが無いから本の話 ローマ人の物語17 悪名高き皇帝たち1 塩野七生

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特に何の問題もないですが冬眠中でした。

書く習慣忘れそうです。

久々にローマ人の物語を読み始める。

ローマ帝国創世の時代は終わり、悪名高き2~5代皇帝の時代に移ります。

しかし、作者いうところの反語的表現で、いろいろ問題のある皇帝が続きますが、パクスロマーナ(ローマの平和)は続きます。

 

血族信仰の強かった初代皇帝アウグストゥスですが、皇帝を継承したのは、皮肉にも血縁のない義理の息子ティベリウス。ある意味裏表があり民主的(に見える)皇帝を演じることができたアウグストゥスと違い、堅実で思慮深いですが、裏表がなく、隠遁癖があるティベリウス

 

パフォーマンス的な政治を嫌い、堅実にローマ帝国の改革を地に足のついたものにしていき、ローマの領域を確定させていくのですが、そういったもの世間からは見えづらく、民衆受け、元老院受けは全くな皇帝でした。

 

更に家庭に不和を持ち続け、家族主義であるローマ人としても不人気で、挙句の果てに家族や元老院とのやり取り(元老院はこのころは機能不全を極め機関としては立ち行かないありさまだったのだが)に嫌気がさしカプリ島に引っ込んで今でいうリモートワークで皇帝業を行うのでした。

 

ティベリウスは情報と正しい判断・指示があればリモートワークでも業務は上手くいくように、指令書と情報網の整備で皇帝としての責務を果たします。

 

しかし、リモートワークと同じく、FaceToFaceでないと改善しない人間関係も存在するわけで、さらに民衆と元老院の心は離れていくのでした。