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ネタがないので本の話 ローマ人の物語19 悪名高き皇帝たち三 塩野七生

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悪名高き皇帝たち三人目はクラウディウス。体が弱く皇帝を排出してきたユリウス一門にも属さないので、後継者としての芽もなく歴史家として50年生きて来た彼でした。が、皇帝カリグラの暗殺により、アウグストゥスの血筋から突然担ぎ上げられます。

力もカリスマ性もないクラウディウスですが、歴史家としての洞察と、カリスマ性を持たないがゆえのプライドの無さと言うか打たれ強さにより、カリグラにより揺らいだパクスロマーナを立て直して行きます。
外交、インフラ、内政と地味な部分で成果を出していきます。

…しかし、地味な部分なので近代になって各地の碑文解読でその広範な施策を評価されるようになりましたが、とうぜん近視眼的な当時の評価はとても低い。
家庭的には悪妻に続けざまに振り回され、使用人にも下にみられ、民衆の敬意も受けず、そんなものを見ないように統治に没頭する。
そして最後は権勢欲にとらわれた妻に毒殺される。

まぁ60過ぎまで統治に没頭し本人的にはやりきった上での暗殺死だったのは少しだけ救いか。

さらに死後も軽く扱われるあまりも可哀想な皇帝でした。