10巻
中先代の乱での直義の鎌倉落ちから、護良親王の殺害。
尊氏東征と、中先代の乱の鎮圧。
鎌倉制圧からの建武政権からの離反。
新田義貞の撃破と、京都進軍。奥州の北畠顕家参戦と京都、兵庫での大敗。
九州への撤退。
今までの鬱憤を晴らすかのような怒涛の展開です。
この中でも、鎌倉で寺に籠っちゃったり、叡山攻めを躊躇し、義貞に大敗したりと、武士の世を作ると信念を持つキャラにしては、史実の迷走気味な行動に、吉川先生は大いに困ったんだろうことが読めます。
分かりやすい義貞や、不幸キャラにしやすい正成と比して???な尊氏。
しかし、この本が書かれた時代から、この意志の強そうな男が尊氏と思われていたので、なんだか分裂気味な感じです。
※現在は、この絵図は足利家の執事 高師直とされています。
因みに前読んだこの本なお陰でゆるーくツッコミながら読めるので、あまりストレスは無く。また尊氏殿流されてるよと生温かく見守ってます。